言葉とぽてと(私)

詩を書く芋

【詩】知らないことを知れる

知らないこと 見たことないもの、 たくさんあって、何が何だか 知らないこと 初めて、その言葉を聞いて、 初めて、その意味を知る そんな世界があったのかと、驚き そんな世界に、心が躍る 見たことないもの、 通りがけに、偶然見て、 あまりの美しさに、驚…

【詩】 傷

いつの間にか、知らない傷 あれ、いつできたっけ 知らなかった傷 気がついたら、少し痛い 浅いけど、赤い傷 多分、あの時 あの人の、あの言葉 まるで傷をつけるための、あの言葉 嫌だったな 嫌だったね 気がつかないふりをしたけど やっぱり、痛いな 浅くて…

【詩】考えすぎ

話したいこと、あるはずなのに うまい言葉がでてこない こんなこと言って大丈夫かな つまらない話だと思われるかな ぽろぽろ、私の笑顔、外れていきそう 話したいこと、なんだっけ もういいや、もういいや つまらないから、私の話 きっと、つまらないから ぽ…

【詩】ジョギング

まるで知らない道 空気が冷たい、音が少ない 私の呼吸が、よく聞こえる ただ少し、走っているだけ 姿勢に気をつけて、まっすぐ前を見て、走っているだけ まるで知らない道 まるで初めて通る道 私の呼吸だけが、聞こえる

【詩】自戒の青い鳥

青い鳥たちが笑う 面白いものみて、ピーチクパーチク楽しそう 青い鳥たちが笑う 好きなものみて、ピーチクパーチク嬉しそう 青い鳥たちが笑う 青い鳥たちが笑う 人を追い込んでいるのも知らず、ピーチクパーチク楽しそう 青い鳥たち、楽しそう 言葉の武器を…

【詩】雫

たまに、生きているみたい 窓をつるつると、滑り落ちていく まるで遊んでいるみたい 自由で、楽しげ、透明なおたまじゃくし いっこ、下へつるつる にこ、ぶつかって大きくなった、透明なおたまじゃくし さんこ、ちょっとも寄り道しないで、つるつる下へ 生き…

【詩】反面教師への呪い

未熟なわたし こんなことで、心がざわつく ああ、嫌だ。これじゃあ、わたしもあの人と一緒 嫌だ、嫌だ 一緒になんてなるものか あの人のようになんてなるものか 未熟なわたしは、わたしが未熟だと知っている 未熟なわたしは、わたしが成長できると知っている…

【詩】赤いスカート

赤いスカート 暗く染まる世界で、ぐさり、僕の瞳を貫いた 揺れる赤いスカート なんて綺麗、なんて綺麗 美しく染まった赤いスカート ああ待って、ずるずる、遠ざかる 真っ赤なスカート

【詩】鏡

私が怒ったら、 その人も、怒った 私が落ち込んでいたら、 もっと、落ち込む出来事が起きた 私が不満を言ったら、 不満ばかり言う人と、会うようになった 私が笑ったら、 その人も、笑った 私が幸せでいたら、 もっと、幸せな出来事が起きた 私が感謝を言っ…

【詩】劣等感

美しい、あの人 ああなりたいな、無理だろうな 美しい、あの人 神様は少し、不平等 美しい、あの人 あんな綺麗な肌、どうしたらなれるの 美しい、あの人 ああなりたいな、無理だろうな

【詩】自分次第

知らない言葉 聞いたことあるけど、忘れてしまっていた言葉 もっと、ちゃんと聞いていれば良かったな 知らない話 聞いたことあるけど、今は覚えてない話 もっと、ちゃんと聞いていれば良かったな 今は忙しいし、疲れてるから また今度、また今度 自分は知ら…

【詩】恵まれている

好きなものを好きと言える、口がある 愛するものを眺め続けることのできる、目がある 優しい音を聞く、耳がある 行きたいところに行ける、足がある 温もりを感じることのできる、手がある 美しいものを美しいと思える、心がある なんと恵まれたことか なんと…

【詩】笑って

笑って、笑って、笑って いつの間にか、楽しくなっているから 笑って、笑って、笑って いつの間にか、元気になっているから 笑って、笑って、笑って いつの間にか、嬉しくなっているから 笑って、笑って、笑って、 笑っている私が、1番素敵だから 笑って、笑…

【詩】かまわないで

あなたは、あなた 私は、私 だから気にしないで下さい 心配しないで下さい あなたは、あなたの人生を 私は、私の人生を 私のことを考えての、言葉 あなたのために、使って下さい あなたは、あなたの考えを 私は、私の考えを 同じにしようとしないで下さい そ…

【詩】雪の降る夜

雪空の匂いは、少し甘い そんな夜は、まるで違う星にいるみたい しんしんしん、振り続ける雪は 私たちの営みなんて気にせずに、この星を ひやり、甘く染めていく 雪空の匂いは、心を洗う そんな夜は、すこし現実が遠くなるみたい しんしんしん、降り続ける夜…

【詩】天使の梯子

穏やかに広がる 薄い水色 キラキラ、降り注ぐ 柔らかい白 小さな水たちが、楽しげに笑う 眩しい、眩しい、天使の梯子 空は、誰かの心をうつして、 空は、誰かの心を癒して、 今日も変わらず、そこにある

【詩】里帰り

ここにいた私は、遠い昔 忘れていたと、思っていたけれど どうやら体が覚えているみたい ねぇ、よく行ったお店、まだあるみたい あのご飯屋さん美味しかったな 歩けば、遠い昔と同じように道がくる こっち、こっち どうやら体が覚えているみたい この街は、…

【詩】理想

警戒を緩めて、 関わる人に笑顔を見せて、 物腰柔らかく、 そう在りたいと思うけれど、 私には少し無理そう 警戒をして、 笑顔を振りまかないで、 隙のない冷たい態度で、 そうなりたくないと思うけれど 私には少し無理そう

【詩】眠る

ゆらゆらゆら 意識が、ゆらゆら 体も沈む 囚われたように動かない 体が重い 囚われたように動けない ゆらゆらゆら 意識は、どこか優しい場所へ 体は、ここで包まれ、沈み込む ゆらゆらゆら 全て手放し、深い眠りへ

【詩】2人暮らし

ひとりぼっち 静かな夜 音楽もなく、声もなく 静かな部屋に ひとりぼっち 少し聞こえるのは、 換気口からの、風の音 少し寒いこの部屋で ひとりぼっち いつもだったら、あの子もいるけど しばらくは不在 はやく、帰ってこないかな はやく、帰っておいでよ こ…

【詩】死んでもいい

綿菓子のような、甘い笑顔が 僕だけを、瞳に映してくれる 春のような、あたたかい手が 僕だけを、包んでくれる 何かの間違えじゃないと、いいな これが、夢じゃないと、いいな 君が隣にいるなんて 死んでもありえないと思っていたんだ だから、もう死んでも…

【詩】読書家

今日、私は殺人犯だった 罪のない、AさんとBさんを殺した 今日、私は平凡なサラリーマンだった 余命宣告を受け、自分の人生を見直した 今日、私は女子高校生だった 友達と、高校生最後の夏休みを満喫した 今日、私は本を読まなかった つまらない、一日だった…

【詩】無理しない

うまく笑えなくたって、いいよ 面白い返しができなくたって、いい あなたらしく、いたらいいよ 嫌いな人に話しかけなくたって、いいよ 挨拶とありがとうを言っておけば、いい 無理に仲良くしなくたって、いいよ 好きな人を大切にしたら、いい あなたらしく、…

【詩】ポスト

真っ赤な君は、お口を開けて たくさんの手紙たちを食べていく 伝えたい心を、 会いたい心を、 不安な心を、 たくさんの思いを、真っ赤な君は、毎日毎日、食べていく きちんと届くように 言葉が伝わるように いつもそこにいてくれる、真っ赤な君と、君の相棒…

【詩】さよなら

君が寒いとき、あたたかい毛布になれたらいいのに 君が悲しいとき、元気になるような話が流れるラジオになれたらいいのに 君が嬉しいとき、君を祝える花束になれたらいいのに 君が遠くへ行くとき、一緒に行ける鞄になれたらいいのに 僕がなれるのは 君が暑い…

【詩】歌を歌う

大きな、大きな、声を出す どこまでも、どこまでも、届くように もう疲れっちゃったよ もう嫌になっちゃったよ 大きな、大きな、声で、心を叫ぶ 全部、全部、吐き出してしまえ 僕のこと、何も知らないくせに 話なんか、聞いてくれないくせに 全部、全部、歌…

【詩】 雲

青い空を ゆらゆら揺れる 白い尾びれ、きれいな魚 さらさら姿を変えて 白い羽、きれいな白鳥 くるくる自由に 白い頬、かわいい子猫 きらきら眩い 白い天使

【詩】何も知れない

綺麗な綺麗な、あの人は どんな時を幸せに思うのだろう 優しい優しい、あの人は どんな時を悲しく思うのだろう 嫌いな嫌いな、あの人は どんな人を大切に思うのだろう 大好きな大好きな、あの人は どうしたら、僕を思うのだろう 僕は、知らない あの人が、ど…

【詩】朝が来る

朝が来る 望もうが、望むまいが 生きようが、死のうが 私なんて見向きもしないで、朝は来る 私が、夜を恋しく思っても 私が、朝を嫌に思っても 朝が来る カーテンから差し込む光は 朝が連れてくる 外から少し聞こえる音たちも 朝が連れてくる 好きな人からの…

【詩】こっち見て

いたい いたい ちょっと、こっちを見てほしくて 転びそうなふり そうしたら、本当に転んじゃった いたい いたい ちょっと、かまってほしかっただけなのに 涙が出ちゃう そうしたら、お母さん笑うの もう、ばかねぇ 大丈夫?って 痛いの 痛いの 飛んでいけ ち…